約束

 なぜ、約束をしたら、守らなければならないか?(契約の拘束力)

 人が自由な意思できめたことは、責任をもって守るべきであるからといえる。自己決定あるいは自己責任という考え方に基づく。

 個人の自己決定は何故尊重されなければならないか?

 義務論からの答え 自分で自分の事柄を決めることができる、これは人間の尊厳に属する。ゆえに、人間の尊厳を守るためには、自己決定の自由を尊重しなければならない。

 帰結主義からの答え 自分にとって何が八日ということを、最もよく判断できるのは自分である。自分が良いと思う所に従って生きるようにすると、社会全体の効用が大きくなる。

 過去の約束に、現在の自分は、なぜ縛られなければならないのか?

 自己決定の自由には、不利な内容の約束に拘束される責任も含むから。

 自己決定以外の立場として、約束に対する信頼を保護しなければならないというものもある。

 一方当事者が破棄できるなら、その約束を信頼して行動した相手が不利益を被る。

これは正義に反する。

 約束というものは、内容の適切さを保障するというものもある。合意して約束するのだから、一方にだけ有利なものであれば、約束はされない。互譲によりバランスの取れたものになっているはずだから、内容は適切であるはずだ。